患者さんは決して一人ではありません。
私たちサービスプロバイダーもサポートします!
サービスプロバイダーとは、患者さんが使用する機器や治療をサポートするサービスを提供している業者のことを言います。医師、看護師、在宅医療のサービスプロバイダーがチームとなって患者さんのサポートを行います。
CPAP治療を開始すると、生活が大きく変化するかもしれません。少しでも緩やかに感じて頂けるように、治療サポートプログラムをご用意しています。初めて機器を使用する初日から、極めて重要な治療開始後の一ヶ月を中心に、OSA治療を行っている間サポートをご提供します。
CPAP治療に慣れるまで暫く時間がかかるかもしれません。”以前の睡眠環境”のほうが良かったと思うことは自然です。CPAP治療に早く慣れて、効果的な治療を行うためのアドバイスをご紹介します:
焦らない: 先ず昼間の短時間だけCPAPを使ってみましょう。例えば、テレビを観ている時や、本を読んでいるときなど、少しずつ慣れていくことで、睡眠時の装着がより自然に感じられます。マスクを装着して寝ることに慣れるまでには、数ヶ月かかる人もいます。 |
マスクの装着を確認する: マスクがきちんと装着できているか確認しましょう。ストラップはきつすぎないか、緩すぎないか、鼻と口がしっかり覆われているか確認しましょう。 |
マスクの調整: 自身で調整し、マスクをきちんと装着しましょう。適切にフィットするまで、マスクやストラップ、ヘッドギアを調整してください。 |
鼻づまり: 鼻がつまっている場合は、鼻づまりの薬を試してみてください。 |
加湿器: 加湿器は、乾燥や不快感を緩和してくれる可能性があります。 |
機器音: ベッドの下に置いたりすると機器の音が気にならなくなる人もいます。 |
定期的な会話: サービスプロバイダーや医師との対話時に、マスクの装着方法や治療の進捗を確認しましょう。 |
毎晩のCPAP使用: 使用頻度が低いほど、治療に慣れることが困難になり、結果、治療効果も下がります。できるだけ毎晩使用することを心がけてください。 |
CPAP治療の問題
CPAPで最も多い問題は、機器を毎晩使用しない、不快感から睡眠中に外してしまうことです。CPAPは長い時期、継続的に毎晩使うことによって効果が期待できます。良い効果を得るには、根気が鍵となります。(1)
治療の効果
多くの患者さんは、治療の効果を実感しています。医師の指示にきちんと従うということが必要です。いずれにしても、OSA (閉塞性睡眠時無呼吸症候群)は慢性疾患で長期治療が必要です。
副作用の緩和
CPAP療法において、マスクが合わないといったトラブルがたまにあります。まず、マスクがきちんと顔に合っているか確認しましょう。皮膚への刺激を緩和するためのクッションや、鼻への不快感を軽減するためのピローマスク、無意識に口を開けたまま眠ってしまう患者さんによっては、チンストラップ(顎ストラップ)などがあります。詳しくは医師に相談しましょう。
装置のお手入れ
快適性と効果を最大限に維持するためには、治療装置を清潔に保つことが大切です。日中にお手入れする時間を決めておくと忘れ防止対策になります。
出典
(1) Can Intensive Support improve CPAP use in OSA patients? J Carol et al. AJCCM vol 159 - 1999, 1096-1100
監修医:
大阪回生病院
睡眠医療センター長 大井 元晴(おおい もとはる) 医師
部長 谷口 充孝(たにぐち みつたか)医師